【佐渡島への移住体験談】佐渡島の高千に移住して良かったこと

私は2013年に佐渡へ移住してきました。東京出身で、現在30代の主婦です。昔から離島で暮らしたいという想いがあり、都内の会社でOLをしていましたが、縁あって佐渡に移住をし、地元の男性と結婚、そのまま定住することになりました。

その後は、子宝にも恵まれ、今は4歳と3歳の2人の男の子を育てながら佐渡暮らしをしています。住んでいる地域は、高千(たかち)という海と山に囲まれた場所の一軒家に住んでいます。そんな佐渡へ移住し、はや7年が経ちました。実際に住んでみて感じた佐渡暮らしのいいところ、わるいところ(不便に思うところ)を載せたいと思います。

1.佐渡島に移住して良かったこと

①食べ物がおいしい

佐渡は地元でとれるお米、野菜、魚介類、果物がたくさんあります。米どころなので、やっぱりお米はとてもおいしいです。自分の畑で野菜を作る人もたくさんいますので、とれたての旬の野菜を頂くこともあり、スーパーには地場産のものもたくさん売っています。

お魚も新鮮なうちに食べられますし、私が感動したのはイカの刺身です。それまではイカの食感が苦手でしたが、新鮮なイカ刺を食べたらコリコリしていてとても美味しかったです。サザエやアワビ、海藻類も都会では見たことのない種類があり、どれも磯の香りを感じながら頂くことができます。こんなに食べ物が身近にあり、豊富で新鮮でいただけるのは本当に幸せなことだと思います。

②空気がきれい

佐渡の人にとっては当たり前のことなのかもしれないですが、田舎暮らしが初めてなので、空気がとてもきれいだと感じます。佐渡にきて初めて気づいたことがあり、たまに帰省して東京に降り立つと、その瞬間に街のにおいが臭うということです。こんな空気のところで生活をしていたのかとびっくりしました。空も広く、深呼吸をするととても気持ちがいいです。

③子供にやさしい

子供とともに生活をしている中で、地域では子供がいるとにぎやかでうれしいと言ってもらえます。高齢者が多い地域柄もあるかもしれませんが、子供があいさつをしたらみんなニコニコして声をかけてくれますし、集落のお祭りなどで集まると一緒に遊んでくれたり、抱っこをして面倒を見てもらえたりして助かりました。島内の飲食店には座敷のあるお店や、子供イスがあるお店など子連れで行けるお店もたくさんあるように思います。

④自然が豊かで景色がきれい

佐渡は四季折々で色々な風景を楽しむことができます。私は海沿いに住んでいるので、夕日が水平線に沈む景色を見るといつも感動します。その日の天気によって見える色も違います。また、私が好きなのは、漁火です。漁火とは、イカ釣り船の灯が夜になると水平線上に並び、とてもきれいです。都会の夜景とはまた違った灯の美しさなのではと感じます。いつもは真っ暗な海にその季節だけは明るくなり、漁師さんがあんな遠いところで頑張っているのだなと思うと、心も温かくなります。

また四季折々に見られる風景はたくさんあり、田んぼは平野部と山間部では全く違った景色になっており、私の住んでいる地域は棚田がほとんどです。海を見下ろす棚田の景色はとても気持ちが良いです。そのほか、春になると山野草が咲き始め、様々な種類の花が咲いているのを見かけます。厳しい冬が終わりを告げ、春が来るのがとても喜ばしく感じます。

⑤人ごみがない

とにかく満員電車に乗るストレスがなくなりました(笑)都内に住んでいたころは、学生のころから満員電車に乗っていたのですが、佐渡は電車が走っていませんのでそのストレスからの解放はありました。

2.佐渡島に移住して悪かったこと

①冬の厳しさ

夏の穏やかな気候からは想像がつかないほど、冬場は天気が荒れることがあります。特に私の住んでいる高千は日本海の荒波、波しぶきをもろに浴びます。海が時化ると本土と佐渡を結ぶ佐渡汽船のカーフェリーも欠航してしまいます。波が穏やかであればいいですが、数メートルの波でもフェリーは揺れますので、私は冬に本土との行き来をすることはあまりしたくないです。

また、積雪量は通年多くはないですが、地域によっては1晩で10㎝~20センチ積もるところもあり、雪かきは必須となります。そして冬は日照率が低く、晴天でも洗濯物を外に干しても乾かないので、私の家ではヒーターを付けている部屋に干しています。乾燥機を使う人や、まとめてクリーニング屋に持ち込む人も多いと思います。結露も多いせいか、窓際はカビに注意です。

②車の維持管理費がかかる

前述しましたように、佐渡には電車が走っていません。路線バスは運行していますが、高千では1時間に1本来るか来ないかといった感じです。なので、佐渡暮らしに車は不可欠です。佐渡に来たとき私はペーパードライバーだったので、初めのうちは運転が不安でしたが、数年たてばすぐに慣れました。

ただ、車のあれこれについての知識がほとんどないので、車に関しては近所の知り合いの人に相談することが多かったと思います。また冬季は、雪の降る日や気温が低い路面凍結の日などはいくら運転が慣れていようが、慎重に運転をしなければならず要注意です。

③安全に遊べる子供の遊び場が少ない

子供が産まれてから気づいたことですが、小さな子供が安心してのびのびと遊べる公園が近くにはありません都会にあるような遊具や芝生のある公園は、この広い島の中に数か所しかないのです。

また、冬は風が強く冷たく、まともに屋外では遊べないので、屋内で体を動かせる場所があったらいいなと思います。自然の中で遊ばせるにも、ある程度大きくならないと、大人が見ていない時に海や川に落ちてしまったり、田んぼ道には水路があったりと、自然の中には危険もいっぱいあるのです。

④虫が苦手

佐渡に来てからゴキブリを見ることはほぼないですが、暖かくなると人に危害を加えるムカデや蜂・アブなどが出始めます。私は虫が苦手なので、暖かくなるのは嬉しいですが、その反面、虫との接触はとても憂鬱です。自然に囲まれ暮らすのは、豊かでありがたいのですが、虫だけはどうしても受け入れがたい存在です。

⑤プライバシーが少ない

外出した際に、知り合いに遭遇することは少なくありません。自分の車がどんな車なのかを覚えられていたら、どこかで目撃されていて、今日はどこどこを走っていたとか、車が置いてあったとか、バレてしまうことも・・。特に悪いことをしている訳ではないので(笑)気にしても仕方のないことですが、なんとなくそっとしておいてほしいな、、と思ったことはあります。みんなが遠い親戚のような過疎地域ならではのいい面もあれば、煩わしさを感じるときがあるかもしれません。

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こちらの記事は佐渡島にお住まいの坂下暢子さんに書いていただきました。千種ライフスタイルでは佐渡島のおすすめのお店や施設、観光スポットの記事を書いてくださる方を募集しております。

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